リフォームコラム REFORM COLUMN

クローゼットのリフォーム

2022.12.13

豆知識

いよいよ本格的な冬の寒さが到来し、衣替えもお済みになったと思いますが、毎日のお着替えにご不便はありませんか?

和室の押し入れをクローゼットに改装したり、リフォームでウォークインクローゼットを作ることで、衣類の出し入れが楽になるだけでなく、季節の変わり目にスムーズな衣替えをすることができます。

今回はウォークインクローゼットを中心に、扉の形や間取りによって変わってくるメリット・デメリットを紹介します。

家族構成やお好みに合わせて、もっとも適したクローゼットを選びましょう。

 

目次


  1. タイプで選ぶ
  2. 収納方法で選ぶ
  3. 扉で選ぶ
  4. 間取りで選ぶ
  5. お手入れ

 

 

衣服や雑貨などを収納するスペース、家具のことを指すクローゼット。

内部には衣類を吊るすためのハンガーパイプや棚板、引き出しを付けることができ、使い方によって自由にアレンジできます。

最近は人が中を歩けるタイプの「ウォークインクローゼット」を愛用する人も増えています。

 

1,タイプで選ぶ

①壁面クローゼット

壁面クローゼットの一番のメリットは、狭い空間でも設置しやすい点です。

クローゼットの横一列いっぱいに洋服を吊るせるため、一目で洋服が選びやすく、出し入れも簡単です。空きスペースには収納ボックスや小物を置くことができます。

その一方で、壁面タイプは床面積が少ない傾向にあり、スーツケースといった大きな物が収納しづらいデメリットがあります。

 

②ウォークインクローゼット

ウォークインクローゼットのメリットは、洋服や靴、アクセサリーなど、収納できる物が多いことです。衣類をすべて収納できれば、夏物や冬物を入れ替える手間がなくなり、面倒な衣替えは必要なくなります。

また、人が中に入れるため、家族や来訪者の人目を気にすることなく、広さによっては着替えをすることもできます。

さらに、スーツケースなどの旅行の時にしか使わない大きな物や、扇風機やストーブのような季節家電、さらには楽器などもクローゼット内の床に置くことができます。内部を歩くことができるため、壁面タイプに比べて、収納している物を出し入れしやすくなります。

ただ、クローゼット自体の設置にはそれなりに広いスペースが必要となり、同じ平米数でも生活スペースが狭く感じることがあります。

人が歩くためのスペースは収納部分として使えないデッドスペースになる場合もあります。

最近は狭小スペースでも設置できる半個室タイプのクローゼットも人気があります。

 

2、収納方法で選ぶ

さまざまなメリットがあるウォークインクローゼットには、収納方法によっていくつかタイプがあります。それぞれの特徴や使用方法を紹介します。

 

①収納棚全面タイプ

内部の壁全面に棚が設置されており、衣類だけでなく靴や帽子などの小物を収納するのにも便利です。物が多い方や、大家族におススメです。

その反面、収納棚が多いと歩くスペースが減り、中に入って歩けるというウォークインクローゼットのメリットが弱まります。棚があることで視認性が悪くなってしまいます。

 

②ハンガーメインタイプ


ハンガーパイプを壁に設置するタイプで、衣類の判断が一目でできます。特に洋服が多い方おススメです。

ただ、壁がハンガーで埋まっている場合は棚が少なくなり、小物を分けた収納は難しくなります。

 

③ユニット棚タイプ


内部にユニット棚が置かれているタイプで、ユニット棚やハンガーラックを追加することで、ご自分の理想的なウォークインクローゼットをつくることができます。

 

3、扉で選ぶ

クローゼットのリフォームでは、扉選びも大切です。設置場所に合わせて、最適な扉を選びましょう。

 

①折れ戸


タイプに関わらず、クローゼットでもっとも主流となっているのは折れ戸タイプの扉です。扉を全開にできるため、扉が折れ曲がる位置さえ気をつければ大きな物も出し入れに困りません。

その反面、最低でも扉を開いた飛び出し分のスペースを空けておかないと開閉できないため、扉周辺に物を置くことができないデメリットがあります。

また、開けるには扉を引くことになるため、握力が弱まったお年寄りには難儀です。但し、ハンドルタイプの取手であれば少ない力でも開閉ができるため、折れ戸にする際は取手もよく考えましょう。

 

②引き戸


高齢者やお子さんでも、軽い力でスムーズに開閉できます。扉の周辺に物が置かれていても開閉には問題ありません。

ただ、折れ戸とは逆に開口部の半分しか開けられないことから、物の出し入れに苦労することがあります。

 

③開き戸


開き戸のメリット、デメリットは引き戸とほぼ同じですが、扉を開けるためのスペース確保が必要となります。内部の見やすさは折れ戸の方がやや優れます。

 

ウォークインクローゼットでは、壁面クローゼットをリフォームする際は折れ戸か引き戸を選ぶ方が使い勝手が良くなります。

 

④鏡張り

扉の一部か全面を鏡張りにすることで、着替えの際の姿見として活用するケースもあります。

折れ戸であれば扉の前面に、開き戸であれば裏面に鏡を設置するのが一般的です。

 

⑤扉をつけない

あえてクローゼットに扉を設けない選択肢もあります。扉がないと部屋に開放感が生まれるだけでなく、視認性も高まります。

クローゼット内の衣服をホコリから守るため、扉の代わりにカーテンやアコーディオンドアやロールスクリーンを設置するのもいいでしょう。

 

4、間取りで選ぶ

 

ウォークインクローゼットは内部に人が入れるため、狭くても1畳半から2畳ほどの広さが一般的です。特に家族構成によって、必要となる間取りが異なります。

 

①2畳

夫婦のように使う人数が2人であれば、広さは2畳が一般的です。

例えば、壁の片側ずつのスペースを分けて夫婦が使用すれば、自分の衣類を簡単に見つけて出し入れできます。但し開口が広く取りにくいというデメリットもあります。

 

②3畳

夫婦に加えて、お子さんが2人いるご家庭では、ウォークインクローゼットは3畳ほどの広さを確保したいところです。

お子さんが成長して子供部屋に移れば、夫婦2人で3畳スペースを余裕を持って使えることができ、姿見鏡を設置して着替えの場所にしたり、ワーキングスペースにすることもできます。

スペースが広くなりすぎて奥行きが生まれてしまうと、奥にある物が取り出しにくくなります。そんな時は移動しやすいスライド棚やキャスター付きの引き出しなどを取り入れましょう。

 

5、お手入れ

 

①掃除

クローゼットは多くの物を収納する場所なので、掃除は大変。やはり衣替えのタイミングがチャンスです。収納している衣類などをすべて出し、徹底的に掃除します。

ハンディーモップで棚や壁のホコリをぬぐう際には、上から下へと拭き取っていきます。

 

②湿気対策

収納場所には湿気がこもりがち。雨季にはどうしてもカビやダニが発生しやすいです。冬場には結露も発生します。

詰め込み過ぎると湿気が溜まるので、8割を目安にゆとりのある収納をおススメします。除湿剤を入れたり、週に1回は扉を全開にして換気することも大切です。

また、クローゼット専用の内装材には防湿機能や、防虫・抗菌効果もある商品もあります。風通しが良くなるように、隙間がある扉材を使うのも効果的です。